墓じまい完了 実際の金額は104万円
墓じまい、ネットで見ると数百万を請求された、寺と喧嘩になった。
などなど恐ろしい情報ばかりでていました。
我が家の墓じまいしようとしていた寺は、まあ、昔ながらの堅物住職で、こちらがお金を払っているのに、私たちが住職を敬わないといけないという感じなので、これは難航するなと思っていました。
でも、私たちの代でなんとかしないと、子供たちに迷惑が掛かるのでがんばりました。
目次
最初に結論
我が家の墓じまいは以下の感じです。
墓じまいに向けての現状
- 墓じまいする墓は「先祖代々の墓」で、跡継ぎがいない(継ぎたくない)
- 現在お墓がある寺の中にある合同墓地にいれる(離檀)
- 私たち夫婦は寺とほぼ付き合いがなく、私自身はとても良い印象がない(理由は割愛)
- 気難しい(と感じる)、いわゆるむかーしからある寺
- お墓に入っていたご遺骨は7柱
- お墓の土地がよく見るお墓の平均の2倍ある大きさ
閉じたい墓に入っている遺骨を、同じ寺にある合同墓地(永代供養)に移動する形だったので割とスムーズにいったと思います。
現在、お墓があるお寺とは別のお寺や霊園に移動する場合は、役所関係の手続きも追加されます。
どこに遺骨があるかを届けないといけないので、勝手に遺骨の場所を移動することはできないようです。
今回のように同じ寺内での移動で、遺骨はその寺にある状態は変わりませんが、永代供養なので年会費は不要ですし、檀家ではなくなる離檀となる形です。
かかった総額 104万円
実際には、墓じまいに来てもらった叔母夫婦とその息子さんからのご香典があり、またそのお返しがありましたが、それは除きます。
ご遺骨を移動する当日に48万5千円。
お墓を更地にする値段が55万5千円。
墓じまいの理由
義母が亡くなりました。
義母が先祖代々の墓の墓守でした。
そのお墓、それを一人息子である私の夫が継ぐことができないので墓じまいを考えました。
なぜ継げない、継ぎたくないか。理由はいくつかありますが。(この後に示す姓は架空です)
- 義母が守っている墓は「緑山家先祖代々の墓」で、我が家の姓は「緑山」ではなく「一ノ瀬」である
- ご住職と合わない(私自身の第一の理由はこれ)
- お墓のある品川は、電車でも車でも我が家から1時間以上かかるので墓参りがしにくい
- 昔のお墓なので色々高い
上の図は夫からみた続柄で、ようは緑色の人たちの先祖代々の墓です。
義母は義父と離婚したので旧姓に戻っていました。
離婚した時期は既に長女が産まれていたということもあり、我が家は義父の姓を使い続けています。
義母の男兄弟がいますが、独身のためもあり、長女の義母が墓守となったようです。
墓じまいの手順
墓じまい、何をすればいいか。
それは、墓じまいによって「取り出されるご遺骨の移動先を決める」です。
そして、現在のお寺に「墓じまいをしたい旨を話す」です。
この2つはどちらが先になるかはケースバイケースになりそうです。
叔母が、現在の寺に共同墓地があることをご存じだったので、最初の行動は「もう我が家が墓守していくことは無理なのでそちらの共同墓地へ移したい」と住職にお話したことでした。
住職へのお話する、が一番勇気も精神力も必要ですが、普通のお寺であればそこからはスムーズです。
お墓との話し合い
ここからは各手順についてもう少し詳しく。
義母のお葬式ではこちらの住職に来ていただき、49日の打ち合わせの時に、墓じまいしたい旨を伝えました。
- お墓の姓と、我が家の姓は違い、また我が家には娘しかいない
- 我が家ではこんな都会の大きなお墓は維持できない
- 田舎の我が家からは品川までは行きづらい
と、もう心では舌を出しながら、お寺をたてながら我が家では無理なので、、をアピールしました。
また、我が家には娘しかいなくて、どちらにせよ近い未来、継ぐものがいなくなることも分かっていました。
義母側、特に祖父までは事業をやっていたので大金持ちのようでした。
私が夫と出会ったときは、事業は縮小されていて大金持ちっぽい感じは欠片もありませんでした。
お寺には多額の寄付をしていて、緞帳みたいなものを寄贈していました。ようはお寺からしたら祖父は印象の良い檀家だったようで、私たちにも割と好意的でした。
費用の話を聞きましたが、まぁ、これは言い値なのでこちらが何か言うことはありません。言われた金額に首を縦に振るだけ。
その後、ご遺骨を移動し、実際にお墓を更地にする石屋さんとの日程調整があり、無事にスケジュールが決定しました。
遺骨を移動する日
この日が、お寺にみんな集まって手を合わせる日です。
叔母にとっては、ご両親が眠っているお墓なので当日は来ていただきました。
夫からすると祖父母なので、どちらかというとメインは叔母ですね。
義母はこの時点では、まだどこにも納骨していません。我が家の近くの霊園を探している途中でした。
石屋さんとも初顔合わせ。電話では料金の見積もりなどの話をしていました。
当日は大雨の中、お墓の中から7柱のご遺骨(骨壺)が出てきました。
もはや、どなたのか分からないほどの、祖父母の両親の両親の両親あたりでしょうか、水子さんもいらっしゃいました。
夫のルーツなんですよね。
7柱、丁寧に合同墓地に移動してくれました。
全てが終わったら、石屋さんがその後に更地にする工事を開始するだけです。
特に立ち合いとかは言われず、「更地になったら写真を送付するので納得されたら費用を振り込んでください」とのことでした。
それぞれにかかる金額
ご遺骨を取り出す費用
まずはご遺骨を取り出すお金。これはネットで「1つの遺骨対して100万円」とか言われるとあったところです。
もうドキドキしながら聞きました。
そうしたら、一般的な値段の1柱につき5万円でした。
でもね、7柱あったので、それだけで35万円ですよ。サラリーマン平均月収を軽く超えませんか?
離檀料
これもですね、怖かったですね。
檀家は寺にとっては収入源なので、簡単に離檀させないために、100万とか200万とか言われると聞いていたのですが、なんと、0円!
合同墓地に移動することで、同じ寺にはいるけれど「離檀」になるそうです。
でも、私の方針としては、寺にある合同墓地なので「まだまだお付き合いは続きます、今後もよろしくお願いします」的な態度を崩さず、離檀の話にもっていかないようにしていました。
その他にかかる費用についても全部聞いてから、「では、これを全て合計した金額を当日に現金で用意すればよいですね」と念押し。
額面よりは、「当日」「現金」の確認っぽく話をして。。
で、離檀料のお話はでませんでした。
最後に、お寺のほうから「これで離檀になりますが、ぜひ定期的にお参りに来てくださいね」と言われ、やっと安心できました。
お墓が建っていた場所を更地にする費用
更地にする作業は石屋さん担当なので、石屋さんに支払います。
お墓が、本当に大きくて4段構えでまるで昭和のウエディングケーキのよう(不謹慎、すみません)
周囲にも立派なお線香置きや、小さい家具みたいのもたくさんあり。
実際掘ってみたら、土の中にあるコンクリートの量が多くてと、もろもろかかり、相場の2倍くらいの値段「55万5千円」になりました。
まとめ
墓じまいを決意してた時期が10月あたり、石屋さんにお金を振り込んだ時期が3月。
約5カ月かかりました。
大変だった時期は序盤だけでした。
大変ではありましたが、がんばって良かったと思います。
ポイントは、お寺さんの機嫌を損ねないこと。ついつい、私は「何言っているの?この坊主・・・」と思ってしまいますが、口には出さず。
一時の感情で墓じまいをフイにしてはいけない、将来、子供たちの将来を考えるんだ、という意識を常に持ちがんばりました。
これで心が一つ軽くなりました。
もちろん、永代供養といっても、夫の祖父母がいるので1年に1回はお参りしようと思います。